今年のGCUC(北米)は2年ぶりにニューヨークConveneで会場開催した。当初はシアトルで2020年4月20日に開催される予定だった。Early birdで2019年12月6日に申し込みを行ったのだが、2020年3月10日に延期がアナウンスされた。3月14日にシアトル7月14日から開催のアナウンスがあり、4月3日にはオンライン開催への意向調査が行われ、4月9日にはCovid関連のオンラインセッションが行われて出席した。この時既に
Post - COVID19
What is the new normal post COVID19? How will this affect design? How should we prepare to renter the space? What cleaning measures should we put in place?
というセッションもあった。日本でも最初の緊急事態宣言が出た頃の話であるが、今振り返るととても前向きだが甘かったと思う。
そして4月21日にはオンラインでGCUCが開催された。当時のZoomによるインタラクティブなカンファレンスとしてはこれ以上の品質のものを私は知らない。ホスト側は大人数で全力で参加者をサポートし、出席者のほとんどがZoomを上手に使いこなしていて、異常時のカンファレンスとして成功を望んでいたこともあって、大成功だったと思う。私は、応援したくてGCUC Online Conference Sponsorになって、2,000ドルを支払って、録画に会社のロゴを掲載してもらうことにした。
結局、シアトルのカンファレンスは結局開催されることはなかった。そしてついに2021年7月28日に「GCUC North America is headed to New York City」というメッセージが発表された。
そして、セッションは昨日(日本では本日早朝)に終了した。
COVIDの前から、大手不動産会社はFlex Officeに注目しており、やがてリース契約はなくなるとする記事はたくさん出ていたが、COVIDを経験してその見解はさらに変化した。その最大の理由はオフィスの本質的な価値は何か?という問いに正面から答えなければならなかったからだ。
今回のGCUCは、その問を言い換えてワークプレースの本質的な価値は何でコワーキングスペースに関わる人達はどう考えるべきだろうか?を明らかにする試みだったと私は考えている。
特に印象に残ったのは、「Managed Officeはユーザーの不便を全て解決していく使命がある」という意味の発言をConveneのCEO Ryan Simonetti氏が表明したことだ(日本時間では深夜帯で、ややうろ覚えなので言ったのが別の人である可能性があるのでこの部分だけの引用はご遠慮いただきたい)。
GCUCのオンライ配信は、Conveneドメインのサイトで行われている。細かなトラブルはあったが、問題となるようなことは起きなかった。もし、GCUCの事務局が自前でその品質を実現しようと思ったらとても大変だっただろう。春のZoomは素晴らしかったが、今回と比べれば素人感は拭えない。
コワーキングスペースが機能するという事はManaged Officeとしてユーザーの不便を解決できているという事だろう。その実現を大資本で実現できるのか、GCUCのようななオープンソースコミュニティに近いやり方で実現できるのかは分からない。少なくとも、現時点ではConveneは資本の力を借りてできあがったものだ。
私は、コワーキングの将来は、資本の力も利用しながら、ボランタリーな力が機能してCommonsが達成されている状態であって欲しいと願っている。