Wappalyzer

複雑なサイトを見ると、私はChromeのWappalyzerのプラグインをクリックして、その構成要素を確認している。

Wappalyzerとは

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Wappalyzerはオープンソースの現在1,176種類のWeb関連技術の利用を特定可能なユーティリティである。このユーティリティを使ってこのブログを見ると以下のようになる。

スクリーンショット

もちろん、CMSはDrupal。ただし、themeがbootstrapのサブテーマになっていて、いつもclass="img-responsive"は便利に使わせていただいるが、web framworkにbootstrapは出てこない。実際にはbootstrap3のライブラリは組み込まれているが、Wappalyzerでは特定されていないわけでWappalyzerも完全ではない。また、有力なサイトの中にはあえて特定されないように工夫しているように見られるケースもある。

WappalyzerでDrupalの利用状況を確認する

昨日Drupalの一日導入研修の引き合いがあった。どう説明するか考えるとまず客観的にDrupalがどの程度使われているか話したくなる。こんな時にWappalyzerのページが参考になる。

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予想通り、CMSの雄WordPressが圧倒的シェアで77%、Drupalは3位である。ただ、Webサイトの数が多いからと言ってWordPress一択で良いと考えるのは短絡的である。次いで、Drupalを利用しているサイトも当たって見る。

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drupal.orgが1位にあるのは、WordPressと同様だが、WordPressでは7位にtechcrunch.comがリアルWebサイトとして出てくるのに対して、Drupalでは4位に仏フィガロ、5位に英インディペンデンス紙、6位にprestashop.com、8位にギリシャのメディアらしいwww.gazzetta.grがあり、10位にテスラが出てくる。膨大なコンテンツを管理するようなサイトで高い支持があるのが分かる。ちなみに、日本ではグローバル企業であるアステラス製薬がマルチリンガルサイトをDrupalで運営している。トランプ大統領になって変わったが、オバマ政権時代は国民とのデジタルチャネルに力を入れていた関係もあったようでホワイトハウスのサイト、請願サイトがDrupalで運営されていた。

Wappalyzerを使うと何が嬉しいのか

人によっていろいろな考えはあるだろうが、私にとっては技術のフォローアップのための情報収集に有効であり、気になるサイトがどうやって実装しているか想像する時の参考にしている。私自身はDrupalを強く支持しているので、どうしてもバイアスが入ってしまうが、膨大なコンテンツを構造的に管理したい場合、英語以外を用いる大型サイト、多言語対応のサイトでDrupalの揺るぎない優位性があるように見える。そういった特徴を理解するうえでもWappalyserは役に立つ。

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