アメリカ大統領選挙で考える

hagi2020/11/07(土) - 14:46 に投稿
Live-Election-Results-2020-Electoral-College-Map-The-New-York-Times

11月7日の日本時間で15時には、まだ結果は出ていない。ただ、投票総数で見るとバイデン50.5%、トランプ47.7%である(画像はその時間のnytimesのページのキャプチャ)。本当に僅差だ。私には、トランプは大うそつきで、とんでもない男に見えているが、米国民のほぼ半数の支持を得ているのは事実である。人によって見えている世界は違うのだ。まずはその事実を認識してこれからを考えるしか無いのだと思う。

一つの鍵は、勝つか負けるか、味方か敵か、といった二元論的な考え方からどう脱することができるかという点にあると思う。よりダイレクトに言えば、好きか嫌いかだ。もう一つの鍵は、思い込みだと思う。ある程度成功してきたと思っている人は、間違いをおかしたことがないとは思っていても、概ね正しい判断をしたからここまで来れた、これからも自分の良識に従って生きれば道を間違えることがないだろうと思ってしまう。そういう視点に立つと、地球温暖化とか、新型コロナとか、あるいは少子化と言われても、自分に直接的な影響がない限り、世界の外側の話になってしまう。その行く末に想像が及ばない。知性とは多分ほとんど関係なくて、数字を読むことができたとしても、感情が動かないから行動が伴わない。自分たちの生きている世界の外で起きていることと感じてしまうと、次に待っているのは、内輪の優遇と異なるものへの差別である。

日本では、アメリカほど大きな話題にはなっていないが、アメリカでは中絶の権利は大きな論点になっていて、共和党は中絶反対の人はこの旗の下に集まれと言い、民主党は慎重に行使することを前提にしながら中絶の権利は母親にあると言って、やはりこの旗の下に集まれと言う。実際には、共和党を支持していても中絶を絶対悪にしたら現実の悲惨を救えないケースがあることを十分に理解している人も多いし、民主党を支持していても、安易な中絶に絶対反対の立場の人もいる。本当は、Yes/Noで二分できるわけではないのだ。

しかし、一度旗を立ててしまうと、あなたはどちらに立つのか迫られてしまうのが現実である。郷土とか母国への誇りも似たようなもので、個人ではどうしようもないことでも差別の原因となる。対立の行動を煽る人が現れてしまうと、割と簡単に分断が起きるのである。

一度、敵と味方に分けて考えるようになってしまうと、問題を客観視できなくなる。それは、どちらかの陣営のみの問題ではなく、双方とも正義は我にありと思うようになる。「勝った方が正義」というのは極めて危険で、振り返れば前大統領もその罠に落ちたと思う。今回、バイデン氏が選ばれたとしても、勝ったからこうするという姿勢では乗り切れないだろうと思う。しかし、アメリカの動きが世界の平和、人類の存続に大きな影響を与えることは間違いない。違う国で生きていても、一人ひとりの力は小さくても、やれることをやったほうが良いと思う。

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