ロシア経済制裁を考える

本当にいろいろな意見がある。

私は、利敵行為という言葉に抵抗がある。対露制裁が無意味だとは思わないし、ロシアを疲弊させる効果は確実にあると思うけれど、その犠牲になるのはロシアの民だ。プーチンを権力の座に置いている責任はあるし、強いロシアという悪夢を見ている人もいるだろうが、ウクライナ問題は日常生活にほとんど関わりはないだろう。

ウクライナの人が怒るのは当然だと思うし、ロシアを敵と見るのも理解できる。しかし、ロシアという国家は単一の主体ではない。ウクライナの独立維持は当然だと考えている人がいても制裁の被害は避けられない。

ロシア兵にも心はある。ロシア人、ウクライナ人と呼んだとしても、ロシアは人種的には単一ではないし、人種的に見ればロシアの中にはウクライナの多くの人の人種の方が近しい。

愛国者を自称する人の中には、他国の人も尊重していると思っている人もいるかも知れないが、愛国は差別の別名である。自分たちだけの幸せを願っても持続性はない。

ボリス・ジョンソンはBrexitという分断を進める方向に動き扇動家に見えるが、民意が国の方向を決めることができると考えているのだと思う。

私は、そろそろ国家の解体を目指し人権を中心に据えた新たな枠組みを目指すべき時期が来ていると思っている。時間はかかるだろうが、EUのアプローチを支持したい。もちろん、不完全だし、いかにも弱々しく見えるが、今ある選択肢の中では、最も多くの人を救えるように見える。

自分のいる位置から見える景色しか目に入らないが、それでも事実を大事にすること、向かい合うことが平和への道だと思う。

https://twitter.com/blueshonyakuにあった画像の版権をどこに求めてよいのかわからないが、冒頭の画像を無断引用させていただくことにした。