2020年11月9日はCoworking Europe ConferenceのCoworking tour dayである。受け入れて説明をして下さるリストが開示され、自分で回る。スペースによっては時間が指定してあるところもあるのだが、今年はかなり大量に人が動いているので、時間に行くと既に前の集団が説明を受けていて、今日訪問した3つのスペースでは、それが終了した頃には10人以上が受付で待っているような状態であった。
最初に訪問したのは、EBC Amsterdam。
ビジネスセンターで日本で言うシェアオフィスに近いが、あまりオフィスオフィスした使い方ではなく、ゆったりとした感じが特徴的だった。アムステルダム中央駅から近く、利便性は良い。運河に面していて部屋によるが景色も良い。
士業の人の利用も多いようだ。一方、コワーキングの要素はロビーやキッチンのシェア程度で、関係性は厚くないように見えた。
2つ目に訪問したのは、Startdock。
こちらはコワーキングの要素が色濃くプライベートオフィス、シェアオフィスもあるハイブリッドな形態。駅からは更に近い。屋上にも出られてリフレッシュもできるスペースだった。
古いビルで階段が狭くて急なのがちょっと怖いが、欧州の古い街では、昔の建物を外見は変えずに内部だけ改装しながら使う形態が少なくないので、しょうがないとも言えるし、そこに味があるとも言える。
昔リスポンで訪問した古いスペースをちょっと思い出すような施設だった。250名程度のアクティブ会員がいて、活気があり交流も盛んな感じで好印象だった。女性比率が少し高めで(といっても半数には満たないと思うが)、古い建物なのに清潔感があったのも好印象につながっていると思う。(冒頭の画像はStartdockの解説風景)
3つ目に報恩したのは、ZOKU。ホテルとコワーキングの融合を実現していることで有名な施設である。
今回は、Coworking Europe Conference出席者への優待プログラムがあったので、3泊している。Zokuに足を運んだのは今回で3回目だが、今回はCoworking Tourの解説でかなりシステムが良くわかった。コワーキングメンバーシップとZokuの17日以上の長期滞在者は権利が同等となっている。つまり、長期滞在者は在宅勤務のように自室を使いながら、コワーキングスペースとして6階の共有スペースやレストランを使う。長期滞在者割引があって高めだが、それでも外に出ないでも働き続けることができて便利。原則1ヶ月以上のコワーキングメンバーは6階の共有スペースやレストランをいつでも使える権利があり、同じ用に割引がある。メンバーでなくても会議室は予約して使うことができるので、企業がミーティングで使うケースもあると言う。日中であればミーティング前後や合間にコワーキングスペースを使えるので長所がある。ホテルという形態から、様々な国からいろいろな人が来るので、刺激的な環境が実現できているようだ。シェアオフィスとも他のコワーキングスペースとも違う独特の形態が極めて魅力的である。
今、同時並行で複数の日本の案件に関わっているので、それなりにワークロードがあって、コワーキングの醍醐味を味わえるチャンスは少ないが、3日間精一杯楽しもうと思う。
久しぶりにアムステルダムの街を歩いていて気づいたのは、道が狭くて、車や自転車が歩行者より優先されているように感じる事だ。狭い道に多くの人出があるので街が歩きにくい。クリスマス時期のNYNYほどではないが、共通するものを感じる。徒歩でたくさん歩き回ろうとする場合は、必ずしも快適な街とは言えない。しかし、運河の街は美しく、人口密度の高さもあって店のバリエーションも豊富。住んだら飽きることのない街だろう。
Coworking Europe Conferenceの常連には何人も出会った。バルセロナの頃から毎年のように会っていた人や、アンカンファレンスで議論した人もいる。私は名前は覚えきれないし、向こうの人も多くは私の名前は覚えていないが、ああまたあの日本人がいるという感じで声をかけてくる。英語もさまざまで、イギリス人の人の英語はイギリス英語だし、ラテン系の国の人の英語はまた違う。でも、それぞれ思ったことを口に出しながら、新しいことを探していくのは楽しい交わりだ。明日からの会議が楽しみだ。
追補
11月11日にTribesの一つを訪問。ほぼ、シェアオフィスだが、オフィスとしての使い勝手が良さそうで、結構人が入っていた。