今日、地域格差を想起させるTweetを見て、刺激を受けた。
DODA調べの平均値は562万。地域格差が広がれば、都市部に住むインセンティブは高まる。県単位でなく市レベルで作図すると違う絵になるかも知れない。都道府県という区分は中途半端な気がしてきた。 https://t.co/AUNpeTDEos
— Takayuki Hagihara (@hagi60) July 21, 2023
自分が食べているものは、どこで作られているものか?
学校の給食の食材の産地トレースを地図情報上に上手にマップすれば、自分が結構遠いところと関係していることに気がつくことができるだろう。価格ベースやカロリーベースで違いが見えればそれも興味深いだろう。同一食材の産地価格が全世界でどうなっているかを知れば、貿易のこともイメージできるようになる。同一品目同一カロリーで現地価格と輸送コストで価格ベースに変換すれば、国内調達と輸入も比較可能になる。モデルの作り方で見え方が変わるから慎重さが必要だが、逆に為替を変えればどうなるとか、空輸と海運でどう変わるかとか、ダッシュボード化できれば学べることは多いと思う。
教員も、恐らく十分な知識を持っていないだろうし、自治体も十分な情報を保有していないだろうが、把握する意思をもって情報を整備すれば5年もあれば教材レベルの情報サービスを国が整備することはできるのではないかと思う。
例えばエストニアで考えると、ソ連時代と独立後、EU加盟後、デジタル化の進捗で大きく国際依存度の構成は変わっただろう。自分から世界を見る、グローバル視点で自国あるいは自分を見ると、判断は変わる。
最近、地理情報は、決断支援と移動支援ニーズの充足だという知見に接してなるほどと思ったが、子供の時に地理空間情報サービスを用いた教材に接することができたら、人生が変わる人はでる。
官僚は、エネルギー依存、食料依存、貿易、防衛、国際金融などで情報分析を行っている。私が子供の頃は、情報入手コストが大きかったから国に依存するしかなかったが、今の若者にはずっと大きな可能性が開かれている。
紙出力を前提とした法体系をデジタル時代にふさわしいルールで再構築すると共に、良いグローバルスタンダードを作り上げていく必要があるだろう。自分のいる場所が栄えることに熱心な人もいれば、自分が有利な場所に自らが動く決断をする人もいるだろう。見えざる神の手が機能するかどうかはわからないが、情報隠蔽で権力を維持しようとする勢力を支持しても良いことはないと思う。
地理空間情報は、時代を変革させるポテンシャルがある。地図はプレゼンテーションレイヤであることを忘れてはいけない。