Sofia Coworking Tour

2014年のCWEのソフィアコワーキングツアーは合計19スペースがエントリーした。そのうち、Betahaus、Work&Share、Biz Hubは複数スペースが参加していたため、ブランド数では13となる。今回は、そのうちの8スペースを訪問した。

ソフィアは、公共交通機関が充実していて、空港から市内中心部Serdikaまで約30分。地下鉄、バス、トラム、トロリーバスともタッチ式Bank Cardをかざして乗れ、初乗り1.60BGN(133円)、たくさん乗っても4.00BGNが上限。Google Mapの乗り換え案内では、地下鉄が出てこないケースがある(多分、時刻表がなく路線により6分おき程度とかとなっている関係ではないかと思われる)ので注意が必要だが、市内の移動は容易である。

#namesite area
1Work factoryhttps://workfactory.bg/地下鉄2号線Vitosha駅近郊
2Park Sharedhttps://park-shared.com/地下鉄1号線Business Park駅近郊
3Betahaus ABChttps://betahaus.bg/en/locations/advanced-business-center地下鉄1号線Business Park駅近郊
4Campus Xhttps://www.campusx.company/地下鉄1号線Aleksandar Malinov駅近郊
5Biz Hub Coworking – Mladosthttps://bizhub.bg/bizhub-mladost-1a/地下鉄1号線Aleksandar Malinov駅近郊
6Work&Share Synergyhttps://workandshare.io/home-te/E8バス、Tech Park内
7Work & Share Tintyavahttps://workandshare.io/dianabad-coworking-space/地下鉄1号線G.M.Dimitrov駅近郊
8betahaus Shipka 6https://betahaus.bg/en/locations/shipka地下鉄1号線Sofia University駅近郊

新設のスペースが多いのと、同一ブランドの高級シェアオフィス化が進んでいるのが印象に残った。

Betahaus ABC(ビジネスパーク)はbetahaus Shipka 6(ソフィア大学側)の後継にあたり、まだ出来立てで入居者は少ないが、入館セキュリティはとても厳しく、エレベータも行先指定をして指定された箱に乗り、途中階には停止しない。外部者は出迎えなしに入室できない。いわゆる高層ビジネスタワーの中層部で、見晴らしも良く入っただけで立派な会社に来たような気分にさせる。プライベートオフィスも席数カウントで、月額350EUR(BGN表記でない、約57千円)。betahaus 2.0(Shipka 6)は、250EURで1.4倍の差がある。以下の2枚の写真で明らかに雰囲気が違うのが分かるだろう。どちらが良いという話ではなく、同じブランドでもセッティングには大きな違いがあるという点を強調しておきたい。

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同じくWork&Share Synergyは月額349EURで高台にある醸成中のテックパークの構想ビジネスタワーの中層部。質感はBetahaus ABCと互角。Work & Share Tintyavaがオリジナルで、こちらの月額は205EUR。betahaus 2.0は街の中心部にあり周辺環境を考慮すると価格差に納得感がある。

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実際に長期間使ってみないとわからないことはあるが、Betahaus ABCやWork&Share SynergyのようなAクラスビルのシェアオフィスは、あまり代わり映えがしない。設備やロケーションで選んで、必要に応じてホップしていく感じ。一方でWork & Share Tintyavaやbetahaus 2.0は実利用者は席数の多い法人が増えているように見えるが依然としてコミュニティが機能しているように見え、新規参入者にも優しい感じ。世界的な傾向だと思うが、Flexオフィス、Serviced Officesの多極化傾向がソフィアでは顕著に見られた。

Work & Share Tintyavaは2017年創業で、古いビルをスケルトン状態で手に入れて、自力で改装していったという。家具や階段も自分達で作り上げてきた。

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机の形も円形配置もできるように工夫されているし、当初に入居したIT企業が100人を超えて成長を続けているがこのスペースに居続け、面積を拡大している。クラスAビルの魅力とは対極的だが、これはこれで大変魅力的に感じた。

インキュベーション型の典型は、Campus Xで、立地条件は他のスペースと比べるとそれほど良くない。スペースに至る道を歩いていると、若干辺境感がある。

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大した移動時間ではないが、街の中心部からの距離もあるし、造成地でもない。プライベートオフィスで195EURと安いが、一儲けを狙うスタートアップに着目して運営されているように見え、活気に満ちている。仮眠スペースもある夜通し働くもいるような感じで、ちかくの弁当屋(屋台風)で買ってきた食事をキッチンスペースで食べながら会話をしている感じは、程度の差はあるもののダブリンの港湾部再開発のインキュベーションスペースやアムステルダムの都市計画準拠風のインキュベーションスペースと同じ匂いがする。日本では、どうもインキュベーションスペースは数年で失速する印象があるが、2018年設立で今なお熱気に溢れているのは経営が上手な故だろう。

ぬくもりが感じられて印象が良かったのはBiz Hub Coworkingである。住宅街にある比較的小さな100席程度のスペースで、実験的な取り組みもなされていて興味深かった。

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住宅地に忽然と現れるスペースで特徴的。オーナーは快活で魅力的。

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ベンチャー企業と協力したAmazon GO風のセルフサービスキオスクがある。

ちなみに、ソフィアは街の南側に2000m級の山があって、天気が悪いのが残念だったが紅葉が美しかった。

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市の中心から、バスで小1時間のボヤナ教会から、ちょっと登ればEasy Trailの入口に達する。

※冒頭の画像は最初に訪問したWork Factoryのビルの前。朝は初雪が降り、ビルに着く頃にはかなり溶けていたが、駅からの道にはシャーベット状の雪が積もって大変歩きにくかった。

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